健康運動指導士 兼 アスリートフードマイスターのMORITO(Twitter)です。
「HIITがダイエットにいいらしいよ…」
巷でHIITのダイエットが話題ですね!
さまざまなダイエットの方法がありますが、その中でもHIITは初心者や時間のない人にも取り組みやすいダイエットなので、おすすめです。
本記事では、運動初心者や女性の方におすすめのやり方と頻度、HIITのメニューを解説します。
■この記事を読んでわかること
・HIITトレーニングのダイエット効果
・HIITトレーニングのやり方
・HIITトレーニングのメニュー
そもそもHIIT(ヒット)トレーニングとは?
HIITトレーニングとは、高強度インターバルトレーニングのことです。
全力で行う高強度の短時間運動(無酸素運動)と短い休息を交互におこないます。
そうです。シンプルにHIITは”きつい”です。
初心者におすすめとは言ってますが、実は継続するのは難しい方が多いのも事実…。
今回は初心者から中級者向けに、HIITのやり方、種目を紹介していくので、ご自身にあったHIITを選んで実践してみてください。
HIITトレーニングでダイエットできるのはなぜ?
最大の魅力ですが、HIITトレーニングは効率よくダイエットができます。
・基礎代謝が向上するから
・ミトコンドリアが活性化してエネルギー消費量が増えるから
それぞれダイエットに効果的な理由を解説していきます。
アフターバーンで脂肪が燃え続けるから
アフターバーンとは、HIITトレーニングが終わった後もカロリーが消費される現象のことです。
別名”EPOC(excess post-exercise oxygen consumption)効果”とも言います。
身体の中で消費される酸素量が増え続けていきます。
※引用:東洋経済オンライン
酸素量が増え続けると、代謝が上がり続け、体脂肪を燃えやすくします。
HIITトレーニングの運動自体の消費カロリーは少ないですが、HIIT後のアフターバーンで運動後の消費カロリーを増やせるため、ダイエットとして効果抜群なのです。
より多くの脂肪を燃やすためには、HIITを行った後にダラダラするのではなく、散歩や出かけてみたり、家事をしたりと動くことが大切です。
また、HIITは血行不良によるむくみや冷え性にも効果的です。
HIITでミトコンドリアが活性化してエネルギー消費量が増えるから
HIITをするとミトコンドリアの機能が上がり、エネルギー消費量が増えるため、効果的にダイエットができます。
HIITのような高強度インターバルトレーニングをすると、筋肉の収縮で血管が押しつぶされて、筋肉内の血液が酸素不足になります。
そして”PGC-1a”という成分が増えて、新しい血管を増やし、ミトコンドリアが活性化するためエネルギー消費量が増えます。
ややこしいので、ざっくりお伝えすると「HIITのような高強度の運動はエネルギーをたくさん使い身体の構造から痩せやすくしてくれる」というイメージですね。
ミトコンドリアが活性化すると体内の炎症がなくなり、ダイエット効果だけではなく、肌がきれいになる効果もあります。
HIITは基礎代謝が向上するから
HIITをすると基礎代謝を上げられるため、ダイエットが促進されます。
基礎代謝とは、人が生きていくために必要な最低限のエネルギーのことで、安静にしている状態でも24時間で消費するエネルギー量のことです。
>>>【徹底解説】基礎代謝とは?ダイエットに活かす方法を紹介
上記の記事で、基礎代謝については詳しく紹介しているので、よくわからない方や、自分の基礎代謝をしっかり計算したい方はチェックしてください。
例を紹介すると、”153センチ45キロの30代女性”の場合、基礎代謝は”1200カロリー”です。
HIITは強い負荷をかけて運動を行うので、酸素が不足して心拍数が上がり、酸素を大量に取り込むためエネルギーが呼吸に多く使われます。
その結果、基礎代謝が上がり、消費カロリーが摂取カロリーを上回りやすくなるため、ダイエットに効果的なのです。
HIITトレーニングでダイエットするメリットは?
続いて、HIITトレーニングでダイエットするメリットは3つ紹介します。
・ダイエットしながら体力がつく
・全身バランス良く鍛えることができる
それぞれ確認しますね。
HIITトレーニングは短時間でOK
HIITは短い時間で大きなダイエット効果が出るため、忙しい人や運動はあんまり好きじゃない…という人にもおすすめです。
HIITは最短で4分、長くても30分で運動が完結します。
※参考論文:高強度インターバルトレーニングと中強度持続運動が計算力と集中力に及ぼす影響の比較分析(慶應義塾大学大学院 当麻哲也教授)
上記はHIITを160秒おこなった際の消費カロリーと、一般的な有酸素運動を比較する際の公式です。
160秒のHIITの消費カロリー(25.67キロカロリー)を一般的な有酸素で消費しようとすると、258秒かかることがわかります。
(ちなみにHIITを60秒おこなうと9.8キロカロリー消費します。)
エアロビクスを30分おこなって消費するカロリーが150キロカロリー程度ですので、HIITだと2倍近い295キロカロリー消費することができます。
要は、めちゃくちゃカロリーを消費しやすい運動である、ということです。
HIITで有名なタバタ式とは?
タバタ式HIITトレーニングは、有酸素運動による持久力アップと無酸素運動による筋力アップの両方のメリットを得ることができます。
タバタ式HIITトレーニングとは、立命館大学スポーツ健康科学部の田畑泉教授が発表した論文が元になったトレーニングです。
タバタ式HIITトレーニングの具体的なやり方を紹介します。
② 10秒の休息、もしくは負荷の軽い運動
③ 上記を8セット繰り返す
タバタ式HIITトレーニングは4分でおこなうことができるので、運動が苦手な方にもおすすめのダイエット方法です。
近年のダイエットの方法のひとつとして、有酸素運動のランニングも人気です。
しかし、45分以上有酸素運動を行うとストレスホルモンであるコルチゾールが出て、運動をした後に食欲が増してしまい、ダイエットに不向きな面も…。
HIITのような短時間で行う強度の運動をすると、交感神経が優位になりやすいため、食欲のコントロールがしやすくなります。
HIITはダイエットしながら体力がつく
HIITは短時間ですが、激しい全身運動ですので、ダイエットしながらめちゃくちゃ体力がつきます。
HIITをすると心肺機能が向上し身体機能が活性化されて、疲れにくい身体になり持久力も上がります。
エネルギーの生産効率もよくなるため集中力が上がり、以前だったら疲れていたことを、疲労感なくこなせるようになります。
全身バランス良く鍛えることができる
さまざまな運動から自分に合ったメニューを選べるのも、HIITのメリットです。
スクワットや腕立て伏せなどダイエットしたい部位の筋トレをメニューに入れることができるため、全身を鍛えることができます。
1回のHIITで、さまざまな部位を一度に鍛えることができるので、自分好みにカスタマイズしましょう!
HIITトレーニングでダイエットする際のおすすめメニュー
初心者の方は「20秒全力→10秒休む」を8セット繰り返す”タバタ式HIITトレーニング”から始めることをおすすめします。
慣れてくるとダイエット効果が薄れてきてしまうため、1ヶ月を目安に強度をあげたり、種目に変化をつけましょう。
強度をあげる場合は筋トレをいれたり、運動時間を長くして休憩時間を短くしてみてください。
最大心拍数の80%から90%に到達するようなメニューを組むのがダイエットには特に効果的です。
HIITは毎日行うと筋肉への負担が大きいため、頻度は3日に1回にして休憩をする日を作ることをおすすめします。
3日に1回、時間がない人は4日に1回でも、HIITで限界まで体を追い込むことでダイエット効果も十分期待できます。
マウンテンクライマー
まずは1種目目の紹介です。
マウンテンクライマーは、体幹と腹筋、股関節まわりのトレーニングができます。
■マウンテンクライマーのやり方
② 左右の足を交互に胸の方に引きつけるように曲げる
③ 20秒全力で繰り返す
マウンテンクライマーのコツは…
・お尻の位置を固定して行うこと
この2つ。
腰が反ってしまい、お尻が上下に揺れてしまうのを防ぎ、お腹により効かせることができます。
マウンテンクライマーは、両手を地面について素早くステップすることで、腹筋や太もも、体幹を鍛えながら脂肪燃焼できるので、ウェスト回りや、きれいな足を作りたい方におすすめです。
マウンテンクライマーは4分で52.5キロカロリー消費が目安となります。
プッシュアップ(腕立て伏せ)
筋力の少ない女性でもやりやすいプッシュアップのやり方を説明します。
■プッシュアップのやり方
(女性や初心者の方はひざをつけておこなう
「ひざつきプッシュアップ」をおすすめします。)
②お腹に力を入れて頭から足まで姿勢をまっすぐにする。
③腕の角度が90度になるまでひじをまげる
④ひじを伸ばして①の状態に戻る
プッシュアップは、腕だけではなく、胸、肩、背中など上半身を全体的に鍛えることができます。
女性の方が気になる二の腕を引き締める効果が期待できます。
肩が力んでしまうと鍛えたい場所に負荷がかかりにくくなるため、肩の力を抜くことがポイントです。
バーピージャンプ
バーピージャンプは、”スクワット・腕立て伏せ・ジャンプ”を一連の流れでおこなうため、全身の筋肉を鍛えつつ、心肺機能を高めることができます。
HIITの種目の中でも特に人気のトレーニングです。
■バーピージャンプのやり方
②着地と同時にしゃがむ
③両手を地面につけて、腕立て伏せの姿勢になる
④足を戻し、しゃがみこんだ姿勢に戻る
⑤勢いよくもう一度ジャンプする
⑥ひたすら繰り返しおこなう
バーピージャンプのコツは、「1つ1つの動きを大きくおこなうこと」と「ジャンプ後の着地の時、ひざを柔らかく使う」ことです。
着地の時に音をあまり立てないよう意識しておけば、関節への負担を減らすことができます。
まとめ
いかがでしたか?
HIITは様々なメリットがあり、短い時間でもできるため、初心者や女性の方のダイエットにおすすめの運動です。
以下、HIIITをダイエットに取り入れる際のメリットをまとめます。
・HIITは短時間でダイエットできる
・HIITは体力と全身の筋力がつく
・HIITをするときは、3日に1回の頻度がおすすめ
・HIITをするときは、正しいフォームでおこなう
HIITでダイエットをおこなう際に最も大切なことは、”継続”です。
例えば好きな音楽を流しながら、1日4分やってみるなど自分の続けやすい方法で始めてみてください。